栽培・飼育活動

家庭菜園 収穫を長くしたい野菜16種【夏の作業ポイント】

庭の野菜の写真です。

いよいよ、ナスやキュウリの収穫が始まりました。

みなさんも採れたての野菜の味を味わっておられることでしょう。

この野菜、できれば長く収穫したいものですね。

今までに、苗を植え、追肥作業もしてきました。

でも、収穫し始めの手入れがおろそかになっいぇいたり、栽培方法ののポイントが、今ひとつわからない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、本稿では、代表的な夏野菜16種について、今、必要な作業のポイントをお伝えいたします。

(筆者紹介:野菜栽培歴40年、しかし、まだ40回、勉強中です)

【夏の作業ポイント:モロヘイヤ】

しっかり根付いたモロヘイヤの写真です。しっかり根づいたモロヘイヤ

土壌の中耕(ちゅうこう)と土寄せの大切さについて、お伝えいたします。

土壌の中耕と土寄せ作業は、株の成長によって、随時行う必要があります。

家庭菜園【中耕と土寄せ作業】の効果と方法

また、収穫が開始されたモロヘイヤ(定植後、3週間目ころから)、化成肥料などを月1回の割合で追肥します。

肥料等の基礎資料は、
渡良瀬橋ブログ「資料集」自然いっぱいコーナー!を御覧ください。 

定植後1ヵ月のモロヘイヤは、草丈50cmほどに育ちました。

摘芯は、主枝をつまみ、軽く傾けると、簡単に折れる部分から行いましょう。

鉢植えのモロヘイヤの写真です。鉢植えのモロヘイヤ

 

収穫したモロヘイヤの写真です。収穫したモロヘイヤ

初めて摘芯したモロヘイヤは、とても柔らかく、タイへん美味しいです。

7月下旬のモロヘイヤの写真です。7月下旬のモロヘイヤ

新梢を頻繁に摘んで、できるだけ草丈を低く押さえます。

草丈が高くなるほど、先端の葉は小さくなってきます。

草丈が高くなってしまった株は、硬くなり手で折れません。

ハサミで切り戻し剪定し、高さを低めに保ちましょう。

ただし、成長が旺盛な時期に行うことがポイントです。

関連記事:家庭菜園 初心者おすすめ!【モロヘイヤ】の育て方

【夏の作業ポイント:トウモロコシ】

100cmほどに成長したトウモロコシの写真です。100cmほどに成長したトウモロコシ

トウモロコシ(ホワイト)は、1回目の土寄せと追肥作業を済ませています。

トウモロコシは、土壌の水分加減が重要で、排水・保水性の良い場所を好みます。

したがって、多湿と乾燥に留意する必要があり、適度な湿り気と、土壌の柔軟性(中耕による)を保ちましょう。

また、トウモロコシは、多肥栽培することがポイントで、穂が出始めるまで、月2回の割合で追肥します。

そして、成長にともなって、草丈が高くなりますので、倒状を防ぐために、更に土寄せ作業を行います。

いよいよ、雌花、雄花が出てきたら、雄花をとって、雌花の柱頭(絹糸)に花粉を付けてやると、実どまりがよくなります。

トウモロコシの雄花の写真です。トウモロコシの雄花

定植後1ヵ月、草丈は170cmに育っています。

株の先端からは、雄花が出てきました。

株元には、しっかりと土寄せしてありますね。

さらに、風雨による倒状を防ぐため、支柱と麻ひもを用い、株周りを囲んでおくと安心です。

トウモロコシの2つの雌穂の写真です。トウモロコシの2つの雌穂

1株の茎から、雌穂が2本出てきました。

1番目の雌穂が大きいので、2番目を摘房しました。

摘房したトウモロコシの写真です。摘房したトウモロコシ

ヤングコーンとして、サラダに入れると、美味しく食べられます。

豪雨で傾いたトウモロコシの写真です。豪雨で傾いたトウモロコシ

梅雨の後半になると、雷雨をともなった強風により、株が傾いてしまうことが多々あります。

あらかじめ、支柱を立て、ジュートひもで囲んでありますが、草丈の高いトウモロコシは傾きがちです。

上の写真のような場合は、できるだけ早期に、株を立て直し、囲いを追加して株を安定させましょう。

収穫したトウモロコシの写真です。ホワイト「味来」(みらい)の収穫

定植後、約50日のトウモロコシです。

結構いい感じで実りました。

びっくりするほど、甘くて、おいしかったです。

採り遅れたトウモロコシの写真です。採り遅れたトウモロコシ(茹でた後)

黄色くなってしまいました。(ホワイトですが・・?)

定植後、約65日が経過してしまいました。

甘みも極端に落ちてしまい、実も少しかたくなってしまいました。

トウモロコシは、収穫の適期が特に大切ですね。

関連記事:家庭菜園 初心者おすすめ!「トウモロコシ」の育て方

トウモロコシの絵手紙です。
渡良瀬橋ブログ オリジナル絵手紙集を御用意しました。
よろしかったら、
「絵手紙」作品集「自然いっぱいコーナー」を御覧ください。

【夏の作業ポイント:オクラ】

成長を競うオクラの写真です。成長を競い合うオクラ

土寄せとともに、月に1~2回、化成肥料を追肥します。

また、1株に2~3本立ちになっているものは、1~2回収穫した後、茂りすぎる場合は、1~2本残して、切り取るようにします。

順調に育つオクラの写真です。順調に育つオクラ

土寄せと追肥を終えたオクラが、草丈70cmに育ちました。

豪雨で倒れかけたオクラの写真です。豪雨で倒れかけたオクラ

豪雨と暴風によって、株が傾き、
葉もずいぶんダメージを受けてしまいました。

傾いてしまった株を、このまま放置してしまうと、株の先端が起き上がろうとするため、株が曲って伸びてしまいます。

できるだけ早急に、株を直立させ、トウモロコシと同様に、支柱を立て、ジュートひも等で、
囲いをしてやるとよいでしょう。

支柱とヒモを張って株を立て直したオクラとトウモロコシの写真です。支柱とヒモを張って株を立て直したオクラとトウモロコシ

 

オクラの花の写真です。オクラの花

定植後、40日が過ぎました。

朝、大きな葉の下をのぞいてみると、いくつかの花が咲いていました。

「丸さや白オクラ」の写真です。丸さや白オクラの実

 

葉が茂る「オクラ」の写真です。葉が茂る「オクラ」

7月も下旬になると、次々に花が咲き、オクラの実は、あっという間に、大きくなってきます。

そして、大好きな夏の太陽を浴び、葉も茂ってきます。

下葉を切ったオクラの写真です。
下葉を切ったオクラ
株元に、しっかり日光を取り込むために、収穫した実の下葉1枚を残して、他を切ります。
(株のようすをみて、摘葉する数を調整))

関連記事:家庭菜園 初心者おすすめ!「オクラ」の育て方を御覧ください。

オクラの花の絵手紙の写真です。オクラの花の絵手紙

 

【夏の作業ポイント:エダマメ】

エダマメの写真です。早生茶豆

土壌が乾燥しすぎないように注意しましょう。

追肥は花が咲いたころに行います。(1㎡あたり、軽く一振り:約40g)

また、それまでに窒素が多すぎると、葉ばかり茂ってしまい、実の付きが悪くなります。

ポイントは、開花~10日間にかけて、多めに灌水してやると、莢つきがよくなります。

定植約1ヵ月のエダマメの写真です。定植約1ヵ月のエダマメ

定植後、1ヵ月後のエダマメは、草丈50cmになりました。

エダマメの莢の写真です。エダマメの莢

エダマメの莢には、マメができてきました。

鉢植えのエダマメの写真です。鉢植えのエダマメ

 

抜き取ったエダマメの株の写真です。抜き取ったエダマメの株

定植後、約45日のエダマメを早朝に、3株ほど抜き取りました。

朝採り野菜は、なぜ定評があるのでしょう。

それは、糖度が最も高い時間帯だからです。

特に秋・冬野菜(ホウレンソウなど)は、一霜ふってから収穫すると、一段と甘みを増します。

野菜は、寒さによる凍結を防ぐために、葉などに集中して糖分を蓄えるためなんですね。

収穫したエダマメとヤングコーンの写真です。収穫したエダマメとヤングコーン

3株分のエダマメと、摘房したトウモロコシです。

スーパーで販売されているトウモロコシは、平積みではなく、立てて陳列するのが王道ですよね。

これも、トウモロコシの糖度を保つ秘訣なんですよ。

関連記事:家庭菜園 初心者おすすめ!【エダマメ】の育て方を御覧ください。

【夏の作業ポイント:インゲン】

支柱に伸びるインゲンの写真です。つる有りインゲン(セネックス001)

草丈が20cmくらいになったころ、追肥と土寄せを行いました。

この追肥の方法は、エダマメと似ていて、マメ科の特性(空中窒素を蓄える)を考慮しましょう。

窒素肥料を控えめ(参考 NPK:2・3・3)にします。

つる有り系は、次々に実を成らせるため、追肥をまめに行うことがポイントです。

また、インゲンは、マメ科の中で、比較的肥料が必要な野菜です。

しかし、土中に前作の肥料が多く残っている場合は、無肥料でも十分育ちます。

くれぐれも、窒素過多には注意してくださいね。

つる有り系は、収穫が始まってから2回の割合で追肥します。

収穫したインゲンの写真です。収穫したインゲン

 

支柱の先端に到達したインゲンの写真です。支柱の先端に到達したインゲン

支柱の先端に到達したインゲンは、次々に実が成ってきました。

関連記事:家庭菜園初心者おすすめ!【インゲン】の育て方を御覧ください。

【夏の作業ポイント:ナス】

ナスの写真です。
接木ナス(水ナス)
苗を購入したため、品種名は不明です。

前稿でも御紹介しましたが、私のように、つい、うっかりしていると、台木の芽を伸しかねませんので、注意が必要です。(複数回出てくることもあります)

ナスは、整枝した方が長く実が成ります。

この方法は、下から、7~8節目ぐらいから出る最初のわき芽2本と、真ん中の主枝(1番花の付いた枝)を残し、3本立ちとします。(それより下から出るわき芽は、すべて欠き取ります)

栽培は、夏から秋まで長期間にわたるため、追肥は、月2回の割合で化成肥料を施します。(NPK:2・1・2)

本支柱は、6月中旬頃までに立てておきましょう。

ナスの絵手紙です。

また、1番花、2番花を大きくすると、株が弱りますので、摘果するか、早めに収穫しましょう。

敷きワラは、梅雨入り前に施すとよいでしょう。

特に、梅雨明け後の高温乾燥期には、ワラを足してやると理想的です。(ワラの代わりに、腐葉土などが利用できます)

ポイントは、湿気を保ち、地温を下げることで、青枯れ病を防ぐことです。

そして、7月中旬ころには、葉も茂ってきますので、株の内側にはえる「ふところ枝」を切りとります。(日当たりと、通風を促しましょう)

7月の末~8月にかけて、高温乾燥のため、株が衰弱してきます。

そこで、主枝と側枝を短く切り戻して休ませると、秋には、再び良いナスが収穫できるようになります。(この作業は、切り返し剪定、更新剪定と言います)

これらの剪定の強弱によって、休眠期が異なってきます。

目安として、強剪定は1ヶ月、弱剪定は2週間程度です。

次々に成りだしたナスの写真です。次々に成りだしたナス

ナスは収穫するたびに、少量の追肥を施すと、樹勢が衰えません。

ナスとスズムシの写真です。ナスとスズムシ

大きくなりすぎてしまったナスは、スズムシのごはんにしました。

関連記事:家庭菜園【ど根性ハーブ】と野菜栽培

【夏の作業ポイント:ピーマン】

ピーマンの写真です。ピーマン

購入苗のため、品種は不明です。

ピーマンは、土壌の乾燥に注意が必要です。

開花時に乾燥が続くと、落花の原因となってしまいます。

保水性のある有機質の土壌環境を維持しましょう。

また、上述したナスと同様に、多肥を好みます。

定植後、20~30日ごとに、化成肥料を追肥します。(定植時、畝の中央部の溝に元肥を埋め込んでおくとよい)

放任してしまうと、出てきた脇芽が全部伸びてしまい、小粒の実が多くなってしまいます。

その対策として、1番目に実が付いた枝(主枝)と、その下方から出る、勢いのある側枝2本を伸して、3本立ちにします。

また、7月下旬から8月にかけて、ナスのように、株元から50cm程度の高さまで、切り返し剪定(更新剪定)をします。

すると、秋には再び、良い実が成ってきます。

夏季は、夕立などによる「泥はね」による病気が、発生しやすくなります。

その対策として、敷きワラなどを施して、泥はねを防止するとともに、地表面の温度を下げ、野菜の成長を助けます。

大きくなったパプリカの写真です。大きくなったパプリカ

雨による「土はね」にも耐えて、大きくなってきました。

敷きワラをすると最適ですよ。

豪雨で倒れたピーマンの写真です。豪雨で倒れたピーマン

枝先に実が成るピーマンは、枝を支柱に固定します。

また、枝がやわらかく、折れてしまうことがあります。

収穫したパプリカの写真です。収穫したパプリカ

8月上旬、私と相性のよくなかったパプリカが、やっと無事に収穫できました。

今年も、普通のピーマンと同様に栽培しました。

パプリカ栽培は、今まで、2~3度挑戦しましたが、いずれも実が大きくならず、失敗に終わっていました。

今年の苗は、種苗店から購入しました。

やはり、自分で種をまいて育てるか、専門の種苗店から購入することが、成功の秘訣なんですね。

ピーマンの絵手紙の写真です。ピーマンの絵手紙

【夏の作業ポイント:ネギ類】

子持ちネギの写真です。子持ちネギ

ネギ類は、冷涼な気候を好み、夏に休眠します。

そして、ネギは「土を嫌う」と言われるとおり、根は酸素を必要とします。

したがって、極端な土寄せは厳禁で、日をおいて、徐々に土を寄せていきます。

また、乾燥には比較的強い反面、過湿には弱く、通風を良くしてやることが大切です。

追肥は、土寄せとともに行います。

  •   1回目は、定植後に根が活着したころ、
      2回目は、株元から10cm程度、
      3回目で植え溝を埋めます。

さらに、最後の土寄せによって、軟白部を完成させます。

この際、葉の緑色部と、根元の白色部の堺の成長点まで埋めてしまうと、枯れてしまうので注意します。

なお、葉の緑色が薄くなり、黄緑色になるのは、肥料不足による反応です。

適度な追肥と、石灰の補充を行います。

分けつを続ける子もちネギの写真です。分けつを続ける子もちネギ

土寄せと追肥によって、しっかりと成長しています。

夏季になると、成長が衰えますので、今のうちに成長を促しておきましょう。

また、秋になると、再び成長が活発になってきます。

株元に草が生えたネギんp写真です。株元に草が生えたネギ

株元に生えた草は、根を深くにまで伸しています。

また、茎が細く、横に複数伸びる草もあります。

いずれにしろ、力任せに除草してしまうと、ネギが倒れたり、抜けてしまったりするので、
ネギの株元を押さえながら、作業するようにします。

除草が終わったら、化成肥料を施し、かるく土寄せをすることで、除草によって、不安定になった株元を安定させましょう。

プランターのワケギの写真です。
プランターのワケギは、
もう、食べられる大きさに育っています。

関連記事:家庭菜園 初心者おすすめ!【ネギ】の植え方を御覧ください。

【夏の作業ポイント:アスパラガス】

2年目のアスパラガスの写真です。種まき後、2年目のアスパラガス

草丈が160cm程度に成長しています。

昨年の春に種をまいて育苗し、今年の春に定植しました。

収穫は、来年から行い、今年も株の充実に専念します。

この時期、株元の除草を行います。それから、中耕し、土壌表面を柔らかくしてから、追肥と土寄せを施します。

この追肥は、成育中、化成肥料などを1回一握り(約50g)程度、少量ずつ5回ほど行います。

追肥のタイミングは、春に芽が出る1ヵ月前、夏季(3年目からの収穫終了1週間前)、冬季(茎葉の焼却後)に、行います。

また、収穫を終えてから、堆肥を1㎡あたり約3kg施し、来年の芽吹きに備えます。

アスパラガスの栽培は、冷涼な気候を好み、暖地での栽培では、病害が多発します。

成長にともなって、過繁茂となり、茎葉内が多湿になると、茎枯病や斑点病が発生します。

以下、その対策をまとめます。

作業名   作業の目的と方法
定植場所の選定 過湿地は避け、排水性の良い場所を選ぶ。
切り戻し剪定 倒状が心配される場合は、
茎が80~90cmになったころ、先端を切る。2~3回繰り返し、最終の高さを120cm程度に保つ。
間引き剪定 下部に密集した茎葉や、斜傾枝を除去する。
支柱立て 支柱を立て、キュウリネットや麻ひもを張り、倒状を防ぐ。
マルチング 株元の土はねを防ぐために、
敷きワラやポリマルチをする。
刈取・焼却 12月に茎葉を刈り取る。これを刈取った畑で焼却し、病原菌を殺菌する。
茎数の整理 1株15本程度残して、倒状した茎などを抜き取る。また、株元を麻ひもなどで束ねる。
(薬剤散布) ・収穫刈取後、9月にベンレート水和剤2000倍を株元に散布する。
・ダコニール水和剤600~800倍液を9月(秋雨期)に1週間おきに3回散布する。

* 薬剤散布について・・・参考程度に記載しました。

家庭菜園(当ブログも含む)においては、 無農薬・有機肥料栽培を目指します。

草丈170cmになったアスパラガスの写真です。草丈170cmになったアスパラガス

草丈170cmに育ったアスパラガスの株元から、新しい太い芽が、次々と出てきました。

株元から出るアスパラガスの芽の写真です。株元から出るアスパラガス

だんだん、芽も太くなってきました。

4~5本収穫したいところですが、種をまいてから、まだ2年目の株ですので我慢します。

全面に敷いた蕎麦殻(そばがら)によって、草の発生を防ぐことができています。

ソバの花の写真です。ソバの花

アスパラガスの株元に敷いた蕎麦殻から発芽した蕎麦の花です。

殻の中に、種が混じっていたんですね。

植木鉢のアスパラガスの写真です。植木鉢のアスパラガス

いつの間にか、あんどん仕立て用の支柱から、はみ出してしまったアスパラガスです。

こんな場合は、ていねいに支柱を鉢から抜きます。

そして、アスパラガスの茎をひもで束ね、再び、支柱をかぶせ固定しましょう。

関連記事:家庭菜園 初心者おすすめ!【アスパラガス】育て方を御覧ください。

【夏の作業ポイント:トマト】

ミニトマト(イエローミミ)の写真です。ミニトマト(イエローミミ)

市販苗のうち、ナスやトマトについては、品種名が明示されている場合が多いように見受けます。

家庭菜園では、品種名を明らかにし、その品種ならではの味を楽しみたいものです。

そのためにも、できるだけ、自分で種をまいて、苗から育てることをおすすめします。

トマトに与える肥料は、元肥が多すぎると、「草ぼけ」をおこします。

草丈が伸び過ぎて、第1花房や第2花房が落花してしまいます。

そのため、元肥は控えめに施し、実がつき始めてから、追肥する方法が無難です。

おすすめの元肥は、緩効性である有機肥料です。

追肥のタイミングは、着果したころに1回、その後、15日ごとに4回程度とします。

整枝は、主枝のみの1本立ちとします。

トマトの主枝は、特に成長とともに太くなってきます。

支柱に結ぶ際は、おなじみの「八の字しばり」で余裕をもたせます。

なお、各葉の上から出る「わき芽」は、小さいうちに、すべて、手で欠きとります。

この時、ハサミなどの道具を使うと、ウィルス病などが伝染する場合があります。

(喫煙してすぐの作業も、手からニコチンが移り、トマトに悪影響を与えてしまいます)

結実の時期を勘案して、主枝を摘芯すると、未熟果をつくらず、残りの実を充実させることができます。

収穫を待つミニトマトの写真です。収穫を待つミニトマト

【夏の作業ポイント:キュウリ】

キュウリ(見咲)の写真です。キュウリ(見咲)

品種名:サカタ交配 美咲(みさき)

キュウリは温和な気候(18~25℃)を好みますが、夏キュウリは、比較的暑さに強い品種です。

また、よく肥えた柔軟性に富む土を好みますが、半日以上、日の当たる場所であれば充分に育ちます。

整枝は、5~6節までの子づるは摘みとり、それから上の子づるは、本葉のすぐ上で摘みとります。

そして、親づるが支柱の高さに到達したら摘芯します。

追肥は、1株当たり5~6本収穫したら、化成肥料などを1回(約50g)の割合で施します。

小さなキュウリの写真です。小さなキュウリ

写真のように、若いキュウリの実には、花が付いています。

この頃に収穫したキュウリは「はなまる」と言い、花がとれたばかりの実は、
「もろきゅう」と呼ばれています。

キュウリとスズムシの写真です。キュウリとスズムシ

大きくなりすぎたキュウリは、スズムシのごはんにします。

ただ、ナスと違ってキュウリは水分量が多いので、早めに交換してやりましょうね。

キュウリの絵手紙です

今年のキュウリ栽培は、失敗です!原因究明は、次項の「ソウメンカボチャ」で、考察します。

【夏の作業ポイント:スイカ】

スイカ(実生)の写真です。スイカ(実生)

市販されていたスイカの実からとった種を発芽させました。

排水性のよい土壌を好みます。梅雨の季節に、病気になりやすいため、高畝にして対応します。

スイカの整枝法は、いろいろありますが、ここでは、子づるに着果させる方法を用います。

親づるは、5~6節で摘芯し、子づるを3~4本仕立てにします。

そして、余分な子づるや孫づるは欠きとり、つるがお互いに絡み合わないように誘引します。

これらの摘芯作業は、結実を促進する効果もあります。

雌花は、6~8節ごとに出てきます。

なお、良い果実は、15節以降に付きます。

株の強弱によって、弱い株ほど節の長いところ(20~21節)に結実させるようにします。
(強い株は、節の短いところで結実させます)

追肥は、果実がピンポン玉くらいになってから行います。

雌花が咲いた早朝に、人工授粉させると実の付きがよくなります。

そして、果実が成ったら、つるが果実の真上になるように「玉直し」します。
(玉をなおすことで、形が整い、甘さも均等になります)

今年のスイカ栽培は、失敗です。原因究明は、次項の「ソウメンカボチャ」で、
考察します。

【夏の作業ポイント:シソ】

庭の片隅で発芽したシソの写真です。庭の片隅で発芽したシソ

シソは、一度栽培すると、種がこぼれて、毎年発芽します。

これは、シソの種が好光性であることから、人工的に覆土しなくても、よく発芽するためです。

なお、市販の種をまく場合、シソの発芽適温は、22℃前後ですから、早まきは禁物です。

また、覆土が厚過ぎると発芽しませんので注意が必要です。

庭の片隅に植えたシソの写真です。庭の片隅に植えたシソ

定植して2ヵ月もたたないうちに、草丈が1mになりました。

鉢植えのシソの写真です。鉢植えのシソ

都会のベランダでも、1株シソがあれば、うどんや蕎麦の薬味として、重宝されますね。

関連記事:家庭菜園 【ど根性ハーブ】と野菜栽培

【夏の作業ポイント:ミツバ】

プランターに植えたミツバの写真です。プランターに植えたミツバ

プランターに植えたミツバは多年草で、灌水だけ欠かさなければ、毎年栽培が楽しめます。

また、シソと同じく、ミツバの種も好光性で、種がこぼれ落ち、翌年、いたるところから発芽します。

栽培方法によって、糸ミツバ、根ミツバなどとして、様々に利用できます。

栽培のポイントは、冷涼な気候を好むため、半日陰で湿り気の多い、肥沃な土壌環境を確保することです。

しかし、排水性の悪いところでは、病害虫が発生します。

また、酸性土壌に弱いため、苦土石灰をまいて中和しましょう。

【夏の作業ポイント:ソウメンカボチャ】

「ソウメンカボチャ」金糸瓜の写真です。「ソウメンカボチャ」金糸瓜

春に種をまいたカボチャが、大きくなってきました。

関連記事:家庭菜園 春【野菜:13種】のプチ紹介を御覧ください。

ソウメンカボチャの写真です。大きくならなかったソウメンカボチャ

今年のソウメンカボチャ栽培は、失敗です。

考えられる原因は、次のとおりです。

栽培に失敗した原因を考察

① 石灰の不足
② 過度な堆肥の混入
③ 連作障害

今年の夏野菜の失敗は、ウリ科の野菜です。

もともと、ウリ科の野菜は、連作障害に強いはずですが、栽培する土壌環境が良くなかったのでしょう。

考えられる原因について、考察してみました。

⑴ 土壌の酸度が高かったため、苗の近くにスギナが生えるほどだったこと。
(石灰の不足)

⑵ このような土壌環境下で、堆肥を多く施したため、苗がチッソ分を吸収しづらくなったこと。

⑶ 4年前に、実生のスイカを大量に栽培したこと。

⑷ 長雨による日照不足

などの原因が考えられます。

石灰は、土壌改良材(酸度を調整)のみではなく、チッソ(N)、リン酸(P)、カリ(K)に加えた5題栄養素だったんです。(苦土石灰=カルシウムとマグネシウム)

すこし、石灰を軽んじていたことを反省しています。

来年度への課題とします。

「そもそも、ソウメンカボチャって何?」

茹でたソウメンカボチャの写真です。
茹でたソウメンカボチャ
今更ですが、ソウメンカボチャは、金糸瓜、綿糸瓜(キンシウリ)です。

適当な大きさに輪切りにし、水から茹でて約20分、冷水に入れると、果肉がほぐれ、素麺(そうめん)のようになります。

冷やして、サラダに入れると、まるで、歯ごたえのある大根のツマのようです。

繊維質も豊富で、まさに夏の健康野菜ですね。

ソウメンカボチャの絵手紙の写真です。
* 梅雨明けの猛暑に注意!
梅雨が明けると、いきなり暑さが増し、野菜たちの水の管理が重要になってきます。

そこで活躍するのが、園芸用のスプリンクラーです。

スプリンクラーで、水をまいている写真です。
スプリンクラー
ホームセンターで売られているスプリンクラーです。

庭にパイプを打ち込んで、その先端に取り付けると、広範囲に散水することができます。
(散水面積にあわせて、パイプの長さを調節します)

スイカは、乾燥が続き、いきなり雨が降ると、急激に吸水し、実が割れてしまいます。

普段から、適度な水やりを心がけましょう。

【夏の作業ポイント:ミョウガ】

庭の半日陰を好むミョウガの写真です。庭の半日陰を好むミョウガ

ミョウガは、地下茎で繁殖するため、一度定植すると、長年にわたり栽培することができます。

ここは、南の庭ですが、ビワの根元であるため、半日陰となり、ミョウガ栽培に適しています。

春先の芽出しの時期に、高さ60cm程度の箱をかぶせておくと、ミョウガタケができます。

また、夏から秋にかけて、花ミョウガ(花蕾)が採れます。(花が咲く前の、花蕾がしまったものを利用します)

ミョウガの実の絵手紙です。

栽培のポイント:ミョウガタケは、2~3年に1度とし、株の衰弱を防ぎます。

やがて、地上部が枯れたころに追肥し、腐葉土や堆肥をすき込むと、地下茎が充実します。

また、夏場の乾燥期には、灌水してやると、株の衰弱を防ぐことができます。

収穫したミョウガの写真です。収穫したミョウガ

まだ、7月の半ばですが、ミョウガの株元の土を探ると、つぼみが地中にできています。

早めに収穫したい場合は、試してみましょうね。

収穫した野菜の写真です。
7月24日 収穫した野菜です。
収穫した野菜(下の写真は、7月24日撮影)
農薬をいっさい使わずに育った野菜です。

有機栽培のため、とても甘いです。

そして、小さなお子さんにも、安心して勧められます。

野菜も、大切な命です。

無駄にせず、ご近所や知り合いにも差し上げています。

【庭の片隅で咲く花】

庭の片隅で咲く「ノカンゾウ」の花の写真です。「ノカンゾウ」

 

ニッコウキスゲの花の写真です。「ニッコウキスゲ」

 

ニッコウキスゲの花の絵手紙です。

最後まで御覧頂き、ありがとうございました。

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